箱根温泉は約1300年前の奈良時代(天平10年)、に最初の温泉が見つかり、江戸時代には 湯本・塔之沢・堂ケ島・宮ノ下・底倉・木賀・芦之湯のいわゆる「箱根七湯」の温泉場が開けていました。
明治以後、新たな温泉の開発も進み、歴史ある上記の七湯に加え、新たに開かれた大平台、 小涌谷、二ノ平、強羅、宮城野、仙石原、姥子、湯ノ花沢、芦ノ湖、蛸川の9つの温泉を合わせて 「箱根十七湯」と称しています。
さらに早雲山、大涌谷、湖尻の3か所を加えて「箱根二十湯」と呼ぶこともあります。
「箱根温泉」は主に上記20温泉を中心とした箱根地区一帯の総称です。箱根湯本から一番新しい芦ノ湖温泉まで、複雑に入り組んだ地形や地質から様々な種類の温泉が湧きだしています。
泉質、温度、pH値と同地区でも多少異なりますが、大きく分けると主に4つの泉質分布帯となるようです。
1.酸性硫酸塩泉
2.重炭酸塩硫酸塩泉
3.塩化物泉
4.塩化物重炭酸塩硫酸塩泉(混合型)
ただ、これだけ見てもよくわからないですね…。
主なエリアと泉質、pH値は以下の通りです。
湯本、塔ノ沢など
【主な泉質】
単純温泉、食塩型や石膏を含む食塩型の温泉など。
pH8~9
強羅、二ノ平など
【主な泉質】
食塩型の温泉、単純温泉や芒硝を含む食塩型の温泉など。pH8~9
仙石原、元箱根など
【主な泉質】
重炭酸土類を含む芒硝型の温泉など。
pH6~8
大涌谷や早雲山など
【主な泉質】
pH2~3の石膏を含む芒硝型の温泉
pH6の硫黄を含む単純温泉
【箱根温泉全般】
神経痛、筋肉痛、関節炎、運動麻痺、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性など
【泉質別】
箱根温泉全域…きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病
中央地区・山岳地区・噴気地帯…上記に加え、動脈硬化症
※上記内容は神奈川県温泉地学研究所HPを参照させていただいております。